好きなものの話
- 村岡敏行
- 2020年4月4日
- 読了時間: 3分

私は高校の時に社会は日本史専攻をしておりました。その時に先人たちは凄い経験や思想を持って人生をかけていたことを知り、興味を持ちました。日本史好きには主に戦国時代と幕末の二極化されていることが多いですが、私は幕末の方が好きです。武士という人たちの生き様がかっこいいし、信念を貫いていきたいと思ったからです。
幕末は江戸幕府末期のことを示しているのですが、その後に大政奉還をされ、幕府というものがなくなった転換期でもありました。その中で繰り広げられる思想の戦いが今ではあり得ないですが、命の殺し合いで正当化していた時代でした。
特に好きなのが新撰組です。彼らは農民の息子として生まれ、武士を憧れて集まった集団でした。東京の多摩に試衛館という剣道道場があり、そこに近藤勇率いる青年たちが集まりました。当時、試衛館に集まってのは京都に上ったのは8人でした。近藤勇、土方歳三、沖田総司、永倉新八、原田左之助、井上源三郎、藤堂平助、山南敬助でした。あと有名なのは、るろうに剣心でも出てくる悪即斬がモットーで味のある斎藤一、監察方の山崎丞、島田魁といったところでしょうか。
彼らの人生は波瀾万丈で散って行く姿が素晴らしくもあり、悲しくもあり、多くの人の共感を得ています。中でも好きなのは副長の土方歳三です。彼は鬼の副長という異名がある人ですが、それは局中法度という法を新撰組に作ったからだと言われています。その中の一つに士道不覚悟により切腹というのがあるのですが、上記でも述べたように彼らは農民でした。その人たちが士道を掲げると言うことは農民でありながら、自分たちは武士であると言うことを自負していたことが分かるものです。実際、新撰組の前身で壬生浪士組として集まったときは、遂に武士になれると喜んだほどでした。
幕末は思想の戦いと言いましたが、佐幕派か維新派かどちらの思想を持っているかで自分の立場が決まっていました。思想が変われば、立場も変わるということで、新撰組も仲間割れをしてしまい、結局のところ別れてしまい、今までの同志を殺すといったことも成した時代で、そういったところにはかなさを感じます。
新撰組は佐幕派の人たちで、戊辰戦争で最後まで戦うことを貫いたのが土方歳三でした。維新派が外国の鉄砲を取り入れて優勢を持ち、もう刀の時代ではないとまで知らしめられてしまいますが、新撰組を解散してまで土方歳三は戊辰戦争の終わりである函館戦争まで、意志を貫いて戦い続けました。司馬遼太郎作の『燃えよ剣』でも、土方の男気が描かれています。
今の時代ではもう武士という感覚や姿勢は古く、受け入れられないような時代ではありますが、信念を貫く姿勢は見習うべきだと私自身は思います。当時は命の戦いですが、今は精神の戦いです。だから何を考え、どう行動するか言動するかで人は価値を測ることになります。私自身も世が世ならば武士になりたいと思うのですが、この時代では武士になることが出来ないので、せめて武士のような生き様はしたいと考えています。
歴史は深く見てみると、その人の考えや心情といったものが見えてくるので自分の刺激にもなりますし、教訓として生かすことも出来ると思うので、興味がありましたら歴史を調べてみてはいかがでしょうか。
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